ストップ!遺伝子組み換え

2004年5月11日 17時28分 | カテゴリー: トピックス

こんな身近なところで遺伝子組み換え実験!

 4月27日、西東京市にある東大農学部付属農場で遺伝子組み換えジャガイモの野外栽培実験ついて説明会がありました。この農場は西武新宿線田無駅より徒歩10分のとこ路にあります。嵐の中、集まった約60人の参加者に農場用大杉立教授が「形質転換ジャガイモを用いたスクロースリン酸シンターゼ(SPS)の機能解析のための模擬的環境試験圃場実験」について説明しました。

 説明によると、ジャガイモ(メークイン)にトウモロコシのSPS遺伝子を入れると光合成速度が上昇しショ糖代謝が活発になり、収穫量が増加することが今までの室内の実験でわかってきた。温室でのポット栽培より自然に近い環境で栽培し結果を検討したい。実験に際し昨年10月に「組み替えDNA実験指針に基づいて」文部科学省の認可を受けている。5月12日に種芋を畑に植え8月下旬までに収穫する予定ということでした。
 
 参加者からは環境への影響、安全性管理について次々と質問が出されましたが、学問的興味から実験したいという大杉教授には、消費者や農業従事者の危機感が伝わらないようでした。植物体が圃場外に出ないように水槽や焼却炉で処理することで安全性は十分保てるとする意識や、商業的な利用は考えないから金網で囲った畑で侵入者は防げるとしていました。皮肉なことにその圃場を見学に行くと折からの強風に飛ばされた木の葉が畑の上に何枚も落ちてきました。一般住宅の窓まで100mもない隔離圃場とはびっくりしました。
 
 さすがに、この日の説明だけでは納得できないという参加者の声に5月7日、第2回目の説明会が西東京市庁舎と都庁で行われました。都庁での説明会には生活者ネットワークの都議会議員を始め民主党、自民党、共産党の議員も参加し、大杉教授は「実験は安全と考えているが生産者の風評被害に対しては自分個人では責任が取れない。5月12日の植え付けは延期する。」と説明しました。遺伝子組み換え実験の中止でなく延期を求めてさまざまな質問が出されましたが、科学者の倫理観が学門的興味の満足の範囲を超えることはなかなか難しく、商業的利用は他者の問題とする姿勢がうかがえました。
 
 今回は遺伝子組み換え作物の野外栽培をなんとかSTOPできましたが、これからもNON−GMOの声をあげ続けていかねばならないと思いました。       事務局長 柿原 歌子