米どころ山形県遊佐町で開かれた環境自治体会議

2008年6月13日 12時50分 | カテゴリー: トピックス

「魚にも、人にもやさしいせっけん」分科会に参加しました。

 水道料金を払っているから水道水はきれいで安全が当たり前、下水は汚しても処理されると、まちに暮らしていると蛇口から出る水と下水に流す水の間にある水循環には無関心になりがちです。水とせっけんの最新の関係を知ろうと参加しました。
 
 PRTR法は、企業に有害な指定化学物質の取り扱いの管理と環境への排出量の年次報告をもとめていますが、家庭も有害指定化学物質を排出していることを明らかにしています。
 それによると、最多はp−ジクロロベンゼン,続いて合成洗剤成分AE(ポリ(オキシエチレン)アルキルエーテル)が第2位、,第3位も合成洗剤成分LAS(直鎖アルキルベンゼンスルホン酸類)です。つまり家庭で合成洗剤とp-ジクロロベンゼンの防虫剤を使用しないことにより、家庭から環境に排出されるPRTR法指定物質のほとんどを削減できるというデータが示されました。 しかも驚いたことに、当初に比べ合成洗剤成分の環境排出量は企業が1/3、家庭が1/2に減ったにもかかわらず、家庭は企業の約5倍も排出しているのです。わたしたちも環境に対する加害者なのです。家庭で合成洗剤の使用を止め石けんを使う必要はここにあります。

 現在PRTR法の指定化学物質の見直しが進められ、合成洗剤成分は今までの6成分に加えて新たに6成分が候補に上がり、これまでより詳しい情報や根拠を得て合成洗剤に反対できるようになります。しかしせっけんの主成分であるオレイン酸ナトリウムとステアリン酸ナトリウムもPRTR指定化学物質候補に挙げられました。せっけんは、環境に排出された後すみやかにせっけんカスになり毒性を失いますが、毒性実験ではせっけんカスに変化しないように設定されるため、せっけんの毒性が過大に評価される可能性があります。
 せっけんが長時間分解しない状況などは日常ではありえません。せっけん運動には正確な知識と共に、日常生活の視点が不可分と考えます。有害なものは無論こと、疑わしいものも使わない。せっけんが一番です。
 
 せっけん運動を続けて来た方々の報告もありました。
 JA庄内みどりせっけん研究会代表、小野寺律子さんは1975年合成洗剤の危険性を学習し、子どもたちに先祖からの水の恵みを手渡さねばと地域や学校で学習会を30年以上続け、農協の売店には衣類用合成洗剤は置かず、1985年にせっけんプラントを立ち上げ販売している活動を報告。継続は力を実感しました。
 秋田県大潟村の川崎幸江さんは、1980年農協婦人部が合成洗剤不使用運動を提唱、ゴルフ場反対運動から環境の加害者にならないため、1991年からせっけん作りをはじめた経緯を報告、子どもたちに八郎潟の伝説の神様が住むきれいな湖を残したいと語りました。自分たちの村は役場に頼らず自分たちで守る自治意識がしっかりと伝わってきました。
 山形県漁協の本多寿賀子さんは「魚の森づくりの植樹」「下草刈り」「海岸清掃」「ごみ持ち帰り運動」「わかしおせっけん推奨運動」と山から海までトータルな運動を20年以上続けて試行錯誤しながらがんばっていることを報告。
 協同組合せっけん運動連絡会前代表幹事の末吉美帆子さんは2007年、227自治体の首長からせっけんに関するメッセージを取得。自治体アンケートから1/3の自治体は合成洗剤の毒性の認識が無いこと、もっと市民も自治体も勉強をと、発破がかかりました。
 前我孫子市長の福嶋浩彦さんは1980年の手賀沼再生の直接請求運動についてと工業会からの圧力に対する我孫子市の回答「合成洗剤の安全性が確実に証明されるまで、より安全であると考えられる石けん利用を今後も推進していきますので、条例は廃止しません。」を紹介。市民自治の思いを新たに、元気付けられました。 (柿原歌子)